諸国名橋奇覧 摂州阿治川口天保山

作品解説

大判錦絵 天保初年(1833-34)頃
「諸国名橋奇覧」は橋をテーマとしたシリーズですが、本図は橋よりも山全体を描くことをメインとしているように見えます。大坂の海に面した天保山は、天保2年(1831)に安治川(あじがわ)浚渫(しゅんせつ)工事でさらった土砂を積み上げてできた人工の山です。現在は5mほどしかありませんが、当時の標高は10間(約18m)もあったと伝えられます。満開の桜を見に多くの人出で賑わう様子が描かれ、当時は最新の観光スポットとして人気があったことがうかがえます。

錦絵