展示構成および本展の見どころ
■序章 現代の『北斎漫画』
北斎の絵手本の中でも『北斎漫画』は、「ホクサイスケッチ」とも呼ばれて海外でも有名です。この『北斎漫画』は初編が文化11年(1814)に出版され、北斎の死後30年程たった明治11年(1878)に十五編で完結しました。その後も何度も摺り続けられてロングセラーとなり、現代でも江戸時代から続く伝承版木で摺られ、販売もされています。現代に摺られた『北斎漫画』をご覧ください。
■第1章 北斎のユニークな絵手本
北斎は文化7年(1810)に『己痴群夢多字画尽(おのがばかむらむだじえづくし)』初編を刊行して以来、自分の描き方を伝える絵手本を続々と発表しました。絵手本の中には、一筆書や文字絵など変わった学習方法で描き方を伝えるものもあります。本章では、画集のようなものとは異なる、絵だけではない絵手本をご紹介します。
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左:葛飾北斎『略画早指南』前編 すみだ北斎美術館蔵(通期)
右:葛飾北斎『新形小紋帳』 すみだ北斎美術館蔵(通期)
『略画早指南』前編は、コンパスと定規で絵の大枠を描き、それを基に詳細を作画する方法を説明しています。
『新形小紋帳』は、北斎が考案した着物小紋のデザイン集です。
■第2章 画集のような絵手本
絵手本には、第1章で紹介した描き方を丁寧に教えるものだけではなく、画集のように絵だけが掲載されていて、それをまねて練習するものもあります。当時は手本を臨写して描き方を勉強することが一般的でした。
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左:葛飾北斎『北斎画鑑』 すみだ北斎美術館蔵(通期)
右:二代葛飾戴斗『絵本通俗三国志』三編 五 すみだ北斎美術館蔵(通期)
北斎の絵手本『北斎画鑑』の武志士(ぶしし)をまねて、北斎門人の二代葛飾戴斗が『絵本通俗三国志』三編 五に登場する司馬徽(しばき)として描いています。
■第3章 絵手本として利用される絵本
絵手本の厳密な定義は難しいですが、第1章、第2章で紹介したように、本展では序文や跋文、広告文などに絵手本であることが文章で記されているものを絵手本としました。絵手本ではなく、北斎が儒書や道徳本の挿絵を描いたものは、本展では便宜上、絵本と呼びます。絵手本以外の目的で刊行されたものですが、絵本も絵の手本として利用されることがありました。本章では、草双紙や読本などの文学的な作品以外で、絵手本として活用された版本をご紹介します。
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左:ウェッジウッド製『北斎漫画』『絵本庭訓往来』絵柄皿 すみだ北斎美術館蔵(通期)
中左:葛飾北斎『絵本庭訓往来』上編 すみだ北斎美術館蔵(原本ではなくパネルで通期掲示)
中右:葛飾北斎『絵本庭訓往来』上編 すみだ北斎美術館蔵(原本ではなくパネルで通期掲示)
右:葛飾北斎『北斎漫画』十一編 すみだ北斎美術館蔵(原本ではなくパネルで通期掲示)
ウェッジウッド社が制作した八角形の皿で、パウダーブルー地に金色で模様が描かれています。
描かれた人物は、筆を2本持つ人物が『絵本庭訓往来』上編の絵師、上半身裸の人物も『絵本庭訓往来』上編の職人、残る2人は『北斎漫画』十一編の「三尺すもう」の人物を引用しています。北斎の絵本の図柄が、世界的ブランドの陶磁器メーカーでも使用されている事例です。
■第4章 現代まで続く『北斎漫画』
序章でご覧いただいた現代の『北斎漫画』のように、江戸時代から『北斎漫画』は何度も摺られてきました。本章では文化11年(1814)に刊行された『北斎漫画』から平成29年(2017)に摺られた最も新しい『北斎漫画』までの歴史を追っていきます。江戸時代から現代までの『北斎漫画』の変遷をご覧ください。
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左:葛飾北斎『北斎漫画』 すみだ北斎美術館蔵(通期)
中:守川周重「しん板馬づくし」 すみだ北斎美術館蔵(後期)
右:葛飾北斎『北斎漫画』六編 すみだ北斎美術館蔵(通期)
今回展示する『北斎漫画』は、極めて貴重な奥付をもつもので、展示では世界で初公開と思われます。
また、「しん板馬づくし」には様々な種類の馬が描かれていますが、『北斎漫画』六編を参考にして描かれた馬もいます。
■第5章 弟子たちの絵手本
北斎の弟子の中にも、有名になると絵手本を出版する者がでてきます。それらの絵手本の中には、北斎の絵手本を基に描いた絵が掲載されている場合があります。本章では弟子の絵手本の内、北斎の絵手本の影響がみてとれるものを中心にご紹介します。
左:葛飾北雲『北雲漫画』初編 すみだ北斎美術館蔵(通期)
中:葛飾北斎『北斎漫画』十編 すみだ北斎美術館蔵(原本ではなくパネルで通期掲示)
右:葛飾北斎『北斎漫画』十編 すみだ北斎美術館蔵(原本ではなくパネルで通期掲示)
『北雲漫画』初編は、名古屋における北斎門人の葛飾北雲による絵手本で、初編とありますが全1冊です。
作品リスト
開館10周年記念「ひらけ、絵手本!『北斎漫画』エトセトラ」作品リスト
観覧料
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通常
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団体
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一般
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1000円
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900円
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高校生・大学生
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700円
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600円
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65歳以上
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700円
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600円
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中学生
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300円
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200円
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障がい者
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300円
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200円
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小学生以下
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無料
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無料
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・観覧券については、日時指定によるオンライン購入が可能です。ご来館当日に受付に並ばずにご入館いただけますので、下のリンクからぜひご利用ください。※販売数に限りがありますので、あらかじめご了承ください
公式オンラインチケットサイト
・中学生、高校生、大学生(高専、専門学校、専修学校生含む)は生徒手帳または学生証をご提示ください。
・65歳以上の方は年齢を証明できるものをご提示ください。
・身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳などをお持ちの方及びその付添の方1名まで、障がい者料金でご覧いただけます。入館の際は、身体障害者手帳などの提示をお願いします。
・観覧日当日に限り、4階『北斎を学ぶ部屋』、常設展プラスもご観覧いただけます。
・団体でのご観覧は事前予約が必要です。団体のみなさまへをご確認ください。
・学校団体、校外学習でのご観覧は事前予約が必要です。学校の先生方へをご確認ください。
・観覧券購入後の変更、払戻しはお受けできません。ただし、不可抗力による休館が発生した場合に限り、払い戻しを行います。
展覧会リーフレット
展覧会の構成に沿って、オールカラーで見どころをたどることができるリーフレットです。
| タイトル |
ひらけ、絵手本!『北斎漫画』エトセトラ |
| 価格 |
400円(税込) |
| 形態/ページ数 |
A4サイズ 全12ページ |
| 発売日 |
2026年3月17日(火) |
| 販売場所 |
すみだ北斎美術館1階 ミュージアムショップ |
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