北斎の娘 阿栄(おえい)

 近年、北斎の娘“阿栄”が注目を集めていますね。阿栄は、北斎の三女と伝えられており、北斎
の助手として、また自らも葛飾(おう)()という名で浮世絵師として活躍しました。

 阿栄は顎が四角く、北斎から「アゴ」と呼ばれていたとか・・!

 そんな阿栄が、最近とみに本や映画のテーマになっています。2014年には『北斎と応為』(著:
キャサリン・ゴビエ、訳:モーゲンスタン陽子)が出版され、アニメーション映画『百日紅~Miss
Hokusai
~ 』が昨年公開されたのは記憶に新しいところですね。

 そして、今月22日には『眩(くらら)』が刊行されるそうです。著者は、直木賞作家の朝井まかてさんです。(詳細は下記HPをご覧ください。刊行記念トークイベントもあるようです。)

【書籍のご案
内】
http://www.shinchosha.co.jp/book/339971
【イベントのご案内】

http://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01g9k7xzybcp.html
 

「すみだ北斎美術館」常設展示室には、晩年の北斎と阿栄が暮らした部屋が再現されます。
どうぞ、お楽しみに!

北斎とかぶこう!

今回は劇場シアターΧ(カイ)が開催するイベントをご案内します。

『第12回シアターΧ 国際舞台芸術祭』

メインテーマが“北斎とかぶこう!”ということで、北斎を題材とした、色々なテイストでかぶいた作品の公演が予定されています。ご興味ある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

開催期間は、2016611日(土)~710日(日)まで。

また、こちらのテーマに基づいた作品募集も行っています。参加条件や応募方法などの詳細はこちらをご覧ください。

 

怖くて、おいしくて、楽しい

 

  連日厳しい暑さが続いていますが、体調など崩されていませんでしょうか?

 今日は、涼しさを感じられる(食べられる?!)イベントを御案内します。

 8月23日(日)に東武ホテルレバント東京(墨田区錦糸1-2-2)で「怪談の夕べ~すみだ本所七不思議・葛飾北斎の描く百物語~」が開催されます。“怪談を食す!年に一度の豪華ブッフェと怪談公演”と銘打ち、怪談話とともにそのお話をモチーフにしたお料理が味わえます。

 ひと時の涼を求めて、お出かけになってみてはいかがでしょうか。

 「怪談の夕べ~すみだ本所七不思議・葛飾北斎の描く百物語~」チラシについてはこちらをご覧ください。

 

すみだ北斎美術館建設現場の仮囲いアート

先日、当ブログで紹介しましたすみだ北斎美術館工事現場(緑町公園内:墨田区亀沢二丁目7番)の仮囲いアートですが、区内の保育園15園にご協力をいただき、このほど完成しました。

子どもたち一人一人が北斎になりきり、エネルギー溢れる作品に仕上がっています。これをきっかけに制作した園児から将来の芸術家が出てくるかもしれませんね。

今後1年程度観ることができますので、足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

                   

【ご協力いただいた保育園】

                    

江東橋保育園、横川橋保育園、花園保育園、文花保育園、すみだ保育園、

亀沢保育園、おむらい保育園、太平保育園、立川保育園、きんし保育園、

墨田みどり保育園、光の園保育学校、木ノ下保育園、こひつじ保育園、

本所たから保育園

 

 

北斎作品をデザインした証明書を発行しています

 墨田区役所の窓口課,税務課及び各出張所にて、平成27年2月より各種証明書(住民票や税証明等)裏面に葛飾北斎の代表作品である、冨嶽三十六景より「御厩川岸より両国橋夕陽見」と「凱風快晴」の2つの作品が印刷された証明書を発行しています。


冨嶽三十六景より「御厩川岸より両国橋夕陽見」


冨嶽三十六景より「凱風快晴」

建築工事現場の仮囲い

 すみだ北斎美術館の建設地では、現在「土工事」と呼ばれる地下の掘削工事を行っています。4月からは、いよいよ地下の躯体工事が始まり、少しずつ建物の骨格が見えてきます。
さて、工事現場というとやや殺風景な印象を持たれる方も多いと思いますが、この度、区内の保育園児が制作する作品が工事現場の仮囲いに現れます。園児一人一人が芸術家「北斎」になりきって、楽しく制作しています。3月中旬頃にお披露目いたしますので、どうぞご期待ください。


江東橋保育園での制作風景

年初めイベント「北斎×○○~体感しよう!北斎の魅力~」を実施しました


  去る113日~15日、北斎をより多くの皆さまに楽しんでいただくため、墨田区役所1階のアトリウムで「北斎×○○~体感しよう!北斎の魅力~」を実施しました。
  開催期間中、「北斎×○○」と題して、5つのイベント・ワークショップを展開し、子供から大人まで多くの方々に北斎の魅力を体感していただくことが出来ました。

「北斎×サンドアート」(協力:立志舎高等学校)
  北斎作品「御厩川岸より両国橋夕陽見(おんまやがしよりりょうごくばしせきようをみる)」(下図)を巨大なサンドアート(約4m×約3m)で表現しました。


「北斎×金魚屋台」
(協力:すみだ水族館)
北斎が描いた絵手本『北斎漫画』に登場する金魚を、情緒あふれる屋台で観賞しました。

「北斎×タイルアートの世界(協力:タイル絵師 石渡恭子)
北斎作品をモチーフに、タイル(陶板)の絵付けを行いました。

「北斎×書道」(協力:書家 禮生)
北斎作品を眺め、感じたことを自由に書で表現しました。

「北斎×缶バッジ」(協力:株式会社ダーツ)
北斎作品をモチーフに描いた絵を缶バッジに仕立てあげました。


今後も、「北斎」をテーマに楽しいイベントを企画しています。ぜひ、ご期待ください。

すみだものづくりフェア2014

 去る11月29日(土)と30日(日)の2日間、すみだ中小企業センターで毎年恒例の「すみだものづくりフェア」が開催され、会場内はご家族連れやお子さんたちで賑わっていました。
ものづくりフェアでは、実際にものづくりを体験できる出展ブースが数多くあり、北斎作品を使ったコーナーもありました。
私も、将来“すみだ”のものづくりを担うお子さんたちに混ざって体験してきましたので、その一部を紹介します。









暗闇の音のキオク×富山清琴[人間国宝 地歌・三絃]

 10月5日(日)すみだトリフォニーホールにてミニコンサートが開催され、台風18号の影響で悪天候の中、ホールには140人近い方が入場されました。
公演中は、暗闇の中で発声をしたり、三味線を聞くという非日常の空間を体験することができました。また、演奏中は地歌や三絃について富山氏から解説があったり、葛飾北斎の生い立ちや作品に関して学芸員による解説があったりと、一味違ったコンサートになりました。

第39回すみだまつり・第44回こどもまつりに出展しました!

 10月4日・5日に錦糸公園を中心に催された「第39回すみだまつり・第44回こどもまつり」に出展しました。
すみだ北斎美術館PRコーナーでは、美術館の概要、すみだと葛飾北斎や区内事業者の方のものづくりに関するパネルを展示し、北斎に関するクイズ参加者にはオリジナルグッズをプレゼントしました。
4日は、天候にも恵まれ1000人を超える方々がクイズにご参加いただきました。ありがとうございました。5日は残念ながら、台風18号の影響で出展は中止とさせていただきました。

「すみだ錦糸町 江戸マルシェ」に出展しました!

8月10日に錦糸町南口にある商店街主催の食のイベント「すみだ錦糸町 江戸マルシェ」が首都高速高架下の竪川親水公園で開かれました。

  

会場の一角に、葛飾北斎を紹介するコーナーを設け冨嶽三十六景「凱風快晴」(赤富士)など5種類の塗り絵と、5色の色紙を使用した「芥子」のモザイクアート実演で来場者の皆さんに気軽に北斎作品に触れていただきました。
当日は、台風が接近し時折大粒の雨が降るあいにくの天候でしたが、親子連れなど多くの方が会場に足を運んでいました。飲食中心のイベントのなか、北斎コーナーにも多くの方に参加いただき、皆様のご協力でモザイクアートも完成できました。ありがとうございました。

墨田区役所で「すみだ北斎美術館」の建築模型を展示しています!

平成28年度の開館に向け、「すみだ北斎美術館」(亀沢二丁目7番)の建設工事が平成26年7月より始まりました。建設状況は、美術館の公式ホームページ等を通じて随時掲載させていただきます。

また、墨田区役所1階のアトリウム内に「すみだ北斎美術館」の建築模型を設置しました。墨田区役所にお立ち寄りの際は、是非ご覧ください。

      

涼を求めて!! 「隅田川」

 

 5月下旬頃になると日中は汗ばむ季節になり、もうすぐ日本の蒸し暑い梅雨と夏がやってきますね。
  皆さんは春夏秋冬で一番好きな季節はありますか?
  私は、ずばり「夏」です。(春は花粉症なので。秋と冬は寒いので苦手という単純な理由なんですけどね。)
  暑くなってくると、涼を求めて少しでも過ごしやすい方法をとりたくなりますが、そんな気分を連想して「水」をテーマに「隅田川」に視点をあてたいと思います。
  隅田川は荒川から分岐する川で東京都北区の新岩淵水門から流れ込み1市7区を通って東京湾に流れ込む全長23.5㎞の1級河川です。江戸期において防上の理由により架橋が制限され多くの渡しが運行されていました。その後、関東大震災を機に鋼鉄製の橋が架けらるようになり、現在では水神橋(荒川区―墨田区)から両国橋(中央区―墨田区)までの9つの橋が車や人が通れる橋として墨田区に架けられています。
  葛飾北斎自身も生涯の作品において常に変化する川や海などの「水」を好んで作品にしています。隅田川や東京湾付近の景色や風景の他にも鯉や当時捕れた鰻など隅田川に生息する生物が写実的で静止画のように生き生きと描かれ、彼の観察眼の鋭さが伺えます。北斎が過ごした江戸時代後期は現在よりも河川の幅が広く海岸線も後退していたため、川や海に行くことは容易であったと考えられます。

 

 
現在の隅田川(墨田区役所より撮影)
 

 

 

 

端午の節句

5月5日はこどもの日でしたが、皆さんはちまきや柏餅を食べましたか?
 墨田区役所内のアトリウムには、子どもの成長を祝い、健康を祈って今年も大きなこいのぼりが掲げられました。

     

 さて、森羅万像を描いた北斎は『北斎漫画』の中で「鯉」も描いています。
北斎の作品は、多くの芸術家にインスピレーションを与え、アール・ヌーヴォーを代表するフランスの工芸家エミール・ガレにより、この絵をモチーフにしたガラスの花器が制作されています。

『北斎漫画』十三編より「魚濫観世音」

春到来!

 

 新年度を迎え、早3週間が過ぎました。入学や就職などで大きく環境が変わった皆様も、新しい環境に少しずつ慣れ始めてきた頃だと思います。

  天候もまだ寒い日となることがありますが、だんだんと暖かくなり、春らしく心地よい天気も多くなってきました。暖かい日には、外出でもして春を感じたいも のですね。北斎も春にちなんだ題材を多く描き、人々の心を和ませてきました。本日は、その中でも花鳥画の代表作として有名な作品を紹介します。



「牡丹に胡蝶」

 牡丹の開花時期は4月~5月で、まさにこれから見頃を迎えます。花言葉としては「王者の風格」「高貴」「壮麗」などがあり、原産地の中国では、古来から「花の王」として大切にされてきました。

  本図では、咲き誇る牡丹と風によって体勢を崩した蝶が的確に描かれており、森羅万象を生けるがごとく描こうとする北斎の意気込みを感じ取ることができます。本作品に限らず、北斎は独創性豊かな構図や大胆かつ精細な表現方法など、多彩な技術で見る者を圧倒させるダイナミックな作品を数多く残しています。

  生涯をかけて絵師の道を追求し続けた北斎は、まさに「絵師の王」と呼ぶにふさわしい人物といえるでしょう。

「ぱらぱら北斎 漫画カフェ」が渋谷に出張します!

 

 「すみだ」と「ロフト」がコラボする「すみロフ」企画 江戸のクリエイティブを体感するワークショップ【北斎をつくろう】に、昨年10月に開催した「ぱらぱら北斎 漫画カフェ」が一日限定で復活します。
学芸員の解説を聞きながら、和紙を使い版本の形に装丁した『北斎漫画』の絵手本(レプリカ)を実際に手にとって楽しめます。
このイベントは、子どもから大人まで楽しめるワークショップやライブイベントなど盛りだくさんの内容となっていますので、下記のHPやfecebookをチェックしてみてください。ぜひ、遊びに来てください!!

■「北斎漫画カフェ」ライブイベント
【開催日時】 平成26年3月30日(日)午前11時~午後5時
※学芸員による解説 ①午後1時 ②午後3時
【 会 場 】 西武渋谷店モヴィーダ館 7階ロフトフォーラム
渋谷区宇田川町19-6
【問合せ先】 墨田区区民活動推進部文化振興課北斎美術館開設担当
電話 03-5608-6115(直通)

「LOFT&」HP
「すみロフ」fecebook

 

 

サポート・イベント「北斎ヨガ」満員御礼!

 

 “すみだと北斎”プロモーション実行委員会が展開している、むすぶ“北斎”↻ひろがる“すみだ”サポート・イベント「北斎ヨガ」を2月と3月に2回開催し、いずれも盛況のうちに終了しました!

 当日は、主催者である区内のアート団体「yahiro8(ヤヒロエイト)」の代表であるとともに「北斎ヨガ」講師でもあるオカザキ恭和氏が壇上に上がり、スクリーンに投影された北斎の代表的絵手本『北斎漫画』の絵を紹介しつつ、「北斎ヨガ」をレクチャーしました。また、(公財)墨田区文化振興財団の学芸員による北斎の解説も行い、ヨガだけでなく北斎のことも楽しく学べる内容となりました。
 スクリーンには、ポーズを取りやすい簡単な絵を中心に投影されましたが、時には真似をするのが難しい絵が紹介されることもあり、参加者の方々から驚嘆の声が上がるなど、終始和やかなムードで「北斎ヨガ」を行うことができました。

 なお、今回の「北斎ヨガ」は“すみだと北斎”プロモーション実行委員会のサポート・イベントとしての実施を終えますが、yahiro8が単独で主催する「北斎ヨガ」は今後も続きます。ご期待ください。

「北斎ヨガ」公式ホームページ:http://hokusaiyoga.yasukaokazaki.com/

 

   
2月16日(日)                     3月8日(土)
八広地域プラザにて                 本所地域プラザにて

もうすぐ節分

2月3日は、節分の日ですね!
「鬼は~外、福は~内」と言って豆をまいて、自分の年の数の豆を食べ、この一年間の無病息災を
願います。
節分とは、季節と季節の分かれ目で、各季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立冬)の前日のこと
をさしていました。現在では、「立春」の前の日を「節分」と呼ぶようになっているそうです。
皆さんの家では、豆まきする予定でしょうか?
今年は、数年ぶりに豆まきしようと思います。「鬼は~外、福は~内」

 

   

             (『北斎漫画』四編)

        

 

今年は午(うま)年

 新年を迎え、寒い日が続いていますがいかがお過ごしですか。
 本サイトにつきましては、おかげさまをもちまして開設から1周年を迎えることができました。皆様には、日頃からご愛読いただき誠にありがとうございます。
 今年も北斎や美術館計画に関する情報などを適時発信して参りますので、よろしくお願いいたします。

 さて、今年の干支は午年ですが、北斎の絵手本『略画早指南(りゃくがはやおしえ)』などにも「馬」が描かれています。
 北斎は『略画早指南』の中で、全てのものの絵は定規とぶんまわし(コンパス)で描けると説明し、これらを使って「馬」を描いています。
 皆さんもこの描き方で、一度描いてみてはいかがでしょうか。

いよいよ今年も年末を迎えます

クリスマスシーズンも終わり、2013年もいよいよ残りわずかとなってまいりました。

今年の世相を漢字一文字で表すと「輪」だそうです。2020年の五輪が東京に決定されたことをはじめ、東北地方が一致団結し、東北楽天ゴールデンイーグルスが日本シリーズ初優勝に輝くなど、様々な「輪」に関する出来事が起こりました。
また、台風の影響で甚大な被害を受けたフィリピンへ過去最大規模の自衛隊を派遣するなど、国境を越えた支援の「輪」に関しても大きな話題となりました。

 今年最後に紹介する北斎作品は、『東都名所一覧』の中の浅草年市を描いた作品です。

 

 浅草年市とは江戸時代、一年の最後にあたる12月の17日・18日(観音様の縁日)に、浅草寺の境内で行われた、新年の飾りなどを売買する市のことをいいます。画中には市で賑わう様々な人間模様が描かれています。本作品も人と人との「輪」を描いた作品といえるのではないでしょうか。

 今後も、北斎を通して地域全体を大きな「輪」で繋げていけるようPRを進めていきたいと思います。

 それでは、良い年末年始をお過ごしください。
皆様にとって2014年が素晴らしい年になりますようお祈り申し上げます。