半紙本1冊 文化11年(1814) 十五編からなる北斎の代表的な絵手本。総図数は約3900で、人間や自然、神仏妖怪など、あらゆるものが描かれており、「絵の百科事典」と呼ぶにふさわしい内容となっています。表示画像は初編の中の見開き1丁です。角兵衛獅子(かくべえじし)、飴職人、餅つきなど、江戸の町の人々による営みが描きとめられています。なお、『北斎漫画』初編の初摺本(しょずりぼん)は、版心(はんしん)書名(各丁の折り目の部分に表示された書名)がないことが特徴です。従って、本書は稀少な初摺本と考えられます。