鎮西八郎為朝外伝 椿説弓張月

作品解説

半紙本29冊 文化4~8年(1807-11)
本書は曲亭馬琴作の読本で、北斎は挿絵を描いています。読むことを主とした本のことを読本といい、文字ページと数点の挿絵で構成されています。源為朝(ためとも)保元(ほげん)の乱(保元元年・1156)に敗北して、伊豆大島に流刑(るけい)となり、その地で死んだといわれています。しかし、本書では椿説(ちんせつ)(珍説)とあるように、弓の名手としての英雄・為朝の活躍を中心に描いています。画面の枠からはみ出して挿絵を描き、迫力を出すなどの工夫がみられます。

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