大判錦絵 天保2年（1831）頃 木更津と江戸との間を行きかう木更津船が描かれています。画面中央に、どっしりと船が描かれていますが、水平線が丸く描かれることにより、海原の広がりを感じさせます。船のひるがえる帆と帆綱・船体で三角形の空間がつくられており、そこから小さな三角形の富士山が顔をのぞかせています。高さを強調した荘厳な富士山の姿とは異なり、見れば晴れやかな気持ちになる、親しみやすい富士山の姿を感じとることができます。
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