ダイジェスト2/3
イスカの交差したクチバシ
細川 : 実際こんなですね。
※動画本編より
山際 :クチバシが交差していて食べにくくないんですか?
細川 : いや、自分が食べたいものを食べるために、こういうクチバシに進化したんです。他の(北斎ではない江戸時代の)著者の絵でも、ちゃんとクチバシが交差して描かれています。
山際 :あ~ほんとだ、交差してる。へぇ~。
細川 : …というのは、彼らの主食が、熟したばかりの松の実で、(松の実は)松ぼっくりになるとガチガチですけども、実としてなってるときは柔らかいんです。そして種が奥の方にあるので、この交差してるクチバシを使って、ねじ開けて食べる。そういう鳥です。
山際 :なるほど。環境に適応するために進化したのがこのクチバシなんですね。
細川 : なので、生まれたときはまっすぐな普通のクチバシなんです。
山際 :へぇ~!じゃあ自分で食べていかないといけなくなったときに、(クチバシが)進化して交差していくってことですか?
細川 : そうです。
山際 :え~、そうなのですか!生まれてすぐは普通のクチバシなのは、(親鳥に)食べさせてもらえるからってことでしょうか?
細川 :はい。だから自分が食べるようになると段々(クチバシが)ねじれてきて、「交喙の嘴(いすかのはし)」の言葉どおりに、交差するということです。