次回開催の企画展

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歌舞音曲鑑 北斎と楽しむ江戸の芸能

2024年3月19日(火) 〜 2024年5月26日(日)
北斎が描いた江戸の芸能をモチーフとした作品を紹介する展覧会です。(歌舞音曲鑑 よみ:かぶおんぎょくかがみ)
代表作「冨嶽三十六景」シリーズを発表する約50年前、19歳の葛飾北斎は、勝川春章に入門し、浮世絵師としての活動を始めました。デビュー当時に発表した歌舞伎の役者を描いた錦絵は、残っている数が少なく貴重な作品群です。また、北斎は様々な芸能のお披露目会の招待状として作られたという摺物も多く手がけていますが、絵と文字情報がともに完全な形で残されている作品は多くありません。このほか、芸能にまつわる画題としては、さまざまな踊りを描いた作品もあります。雀踊りや悪玉おどりといったユニークな踊りを描いた作品からは、人間の身体の動きを捉える北斎の確かな筆致がうかがえます。当館初展示の作品も多く展観されます。北斎の多様な画業をお楽しみください。
会期
2024年3月19日(火)~5月26日(日)
※前後期で一部展示替えを実施
前期:3月19日(火)~4月21日(日)
後期:4月23日(火)~5月26日(日)
開館時間
9:30~17:30(入館は17:00まで)
休館日
毎週月曜日
※開館:4月29日(月・祝)、5月6日(月・振休)
 休館:4月30日(火)、5月7日(火)
会場
3階企画展示室
主催
墨田区・すみだ北斎美術館
 

 本展の見どころ

浮世絵師として駆け出しの頃の役者絵「冨嶽三十六景」シリーズを発表する約50年前、北斎は19歳で浮世絵師・勝川春章に入門し、その翌年から歌舞伎の役者絵などを発表。浮世絵師・勝川春朗(しゅんろう)として第一歩を踏み出しました。本展では、春朗期役者絵18点(前期9点、後期9点)を展観します。初展示の作品も含まれます。北斎がデビューしたての頃の作品がまとまって展示される希少な機会となります。
 
左:「四代目岩井半四郎 かしく」(前期)
右:「三代目瀬川菊之丞 白拍子」(後期)初公開
いずれも葛飾北斎画、すみだ北斎美術館蔵
北斎と楽しむ江戸の芸能北斎は、勝川派離脱後も音曲や舞踊など、芝居に関連する作品を多く描いています。完全な形で残っていることが少ない音曲などの披露会案内状として作られた摺物(すりもの)24点(前期、後期で12点ずつ)を展示します。また、北斎が描いた雀踊りや悪玉おどりを紹介するとともに、悪玉おどりをアニメーション化した映像を展示します。北斎の幅広い画業がうかがわれる作品の数々をお楽しみください。
北斎も芝居が好きだった!長寿だった北斎ならではのエピソードとして、文化8年(52歳の頃)と嘉永元年(晩年に近い89歳の頃)に、同じ芝居の再上演を観て、その2つを比較した感想が残されています。まさに北斎が観た芝居の上演の様子とともに、北斎の感想もご紹介します。さらに、当館常設展示にて推定復元図を展示している「須佐之男命厄神退治之図」について、北斎の作画に浄瑠璃の影響があった可能性もご紹介します。

※本展は、展示構成で通常「章」「節」と称している区分けを、展示内容に合わせ、「幕」「場」としています。
※本展では、北斎の年齢は全て数え年で表記しています。

 

 各幕の主な出品作品

一幕目
北斎が役者絵を描いていた頃


「大波」「赤富士」と通称されるほど親しまれている「冨嶽三十六景」シリーズの「神奈川沖浪裏」や「凱風快晴」を描いた北斎。今や世界中の人々から高く評価されていますが、その北斎にも駆け出しの頃はありました。「冨嶽三十六景」シリーズを発表する約50年前、19歳で浮世絵師・勝川春章(かつかわしゅんしょう、1726-92)に入門し、その翌年に歌舞伎役者を描いた錦絵を発表しています。その頃、江戸の芝居小屋は堺町・葺屋町(いずれも現在の東京・日本橋人形町界隈)と木挽町(同・東銀座界隈)にありました。芝居小屋のあったエリアの町と芝居町の町並み、さらに芝居小屋の正面から内部の様子を絵図・錦絵・版本を介して紹介します。


芝居小屋の内部
葛飾北斎「浮絵元祖東都歌舞岐大芝居之図」
すみだ北斎美術館蔵(前期)

 

葛飾北斎『東都勝景一覧』下 境町
すみだ北斎美術館蔵(通期)※1
※1 半期で同タイトルの作品に展示替えをします。

デビューしたて!春朗期の役者絵18点 
初公開
葛飾北斎「三代目瀬川菊之丞 白拍子」
すみだ北斎美術館蔵(後期)

北斎・蔦屋・焉馬による富本節の正本(台本)
北斎は錦絵だけでなく、絵表紙正本(えびょうししょうほん)と呼ばれる音曲の詞章(ししょう)を冊子にした富本節の正本表紙を描いています。その中には、表紙の絵を北斎が描き、蔦屋重三郎から出版された、烏亭焉馬*による詞章の絵表紙正本もあります。ここでは、北斎と蔦屋、焉馬の3名が顔を揃えた早い時期の作品も展示いたします。

*烏亭焉馬(うていえんば、1743-1822)…落語中興の祖といわれ、当館所蔵の北斎肉筆画「隅田川両岸景色図巻」の注文主でもある人物
 
二幕目
北斎と江戸の芸能


北斎は35歳頃に勝川派を離れ、その後は役者絵を描いていないと言われてきました。今のところ、春朗期のような役者絵は確認されていませんが、芝居に関連する音曲など、芸能をモチーフとした作品は残されています。


音曲のおさらい会や襲名披露会などの案内状
北斎は寛政期(1789-1801)から文化期(1804-18)にかけて、摺物(すりもの)と呼ばれる私的な非売品の印刷物を多く手がけています。今回は披露会摺物24点(前期、後期で12点ずつ)の一部作品を四方からご覧いただけるように平置きで展示します。

葛飾北斎「座敷舞踊」
すみだ北斎美術館蔵(後期)

浄瑠璃人気と北斎 
葛飾北斎『絵本 浄瑠璃絶句』
すみだ北斎美術館蔵(頁を替えて通期展示)
右:恋女房染分手綱 三吉不礼の段(前期)
左:仮名手本忠臣蔵 九たん目(後期)

 
三幕目
踊りさまざま


北斎は、吉原仁和嘉(よしわらにわか)と呼ばれる吉原の芸者たちが即興で演じ、見物人の目を楽しませた踊りから庶民が楽しむ盆踊りまで、さまざまな踊りを描いています。北斎が描いた観て楽しむ踊りから、実際に踊って楽しむ踊りなどを紹介します。


河鍋暁斎が旧蔵した、北斎のすずめ踊り 
初公開 葛飾北斎「すずめ踊り」
すみだ北斎美術館蔵(前期)

独学のススメ 悪玉おどり 
葛飾北斎『踊独稽古』
すみだ北斎美術館蔵(通期)

大切
北斎と芝居


大切(おおぎり)は、歌舞伎興行で一日の最後につける一幕をいいます。最後の一幕では、北斎と芝居のつながりを観劇記録と最晩年の作品からたどっていきます。


北斎の観た芝居
北斎は、文化8年(1811、52歳頃)に観た芝居「吾妻花岩井内裡(あずまのはないわいのだいり)」の再上演「東都内裡花能門(あずまだいりはなもよしかど)」を嘉永元年(1848、89歳頃)に再び観劇し、その2つを比較した感想が『歌舞伎年代記』続編に記録されています。ここでは、北斎が実際に観劇した芝居について、北斎の感想や歌川派の絵師による役者絵とともに紹介します。


厄神たちから〈手形を取る〉スサノオ 
当館では、北斎が86歳の時に制作した「須佐之男命厄神退治之図」(関東大震災にて焼失)の推定復元図を常設展示しています。スサノオが厄神たちから手形を取る様子が描かれた大絵馬です。本作のモチーフと同じ内容を持つ浄瑠璃『日本振袖始』について、北斎の作画に浄瑠璃の影響があった可能性を紹介します。

江戸川北輝「本朝振袖之始素盞鳥尊妖怪降伏之図」
すみだ北斎美術館蔵(通期)※1

 

 観覧料

 
個人
一般
1,000円
高校生・大学生
700円
65歳以上
700円
中学生
300円
障がい者
300円
小学生以下
無料

*団体でのご来館は、当面の間、受付を行いません。
・中学生、高校生、大学生(高専、専門学校、専修学校生含む)は生徒手帳または学生証をご提示ください。
・65歳以上の方は年齢を証明できるものをご提示ください。
・身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳などをお持ちの方及びその付添の方1名まで、障がい者料金でご覧いただけます。入館の際は、身体障害者手帳などの提示をお願いします。
・観覧日当日に限り、AURORA(常設展示室)、常設展プラスもご覧になれます。

 前売券

本展前売券(通常料金の20%引き)を以下の期間で販売いたします。
販売期間:2024年1月13日(土)から2024年3月17日(日)までの開館日
     ※2月26日(月)~3月11日(月)は設備改修工事のため休館
販売場所:すみだ北斎美術館 1階エントランス受付
 

 展覧会リーフレット

展覧会の構成に沿って、オールカラーで見どころをたどることができるリーフレットです。今回のリーフレットは、本展二幕目第一場で紹介する「披露会摺物」のように折った形状にしています。リーフレット掲載のQRコードから解説の英訳も読むことができます。
タイトル 企画展「歌舞音曲鑑 北斎と楽しむ江戸の芸能」
価格 350円(税込)
発売日 2024年3月19日(火)
販売場所 すみだ北斎美術館1階
ミュージアムショップ
※通信販売も行います。詳細はこちら
 
※画像の無断転載・転用を禁止します。
※「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

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北斎 グレートウェーブ・インパクト ―神奈川沖浪裏の誕生と軌跡―

2024年6月18日(火) 〜 2024年8月25日(日)
新紙幣採用を記念して、「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」がどのような背景で誕生したか、またその図柄がさまざまに利用された軌跡をたどり、海外で「グレートウェーブ」の通称で親しまれる影響、広がりを紹介します。
会期
2024年6月18日(火)~8月25日(日)予定
会場
3階企画展示室、4階企画展示室
主催
墨田区・すみだ北斎美術館
 

葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」
すみだ北斎美術館蔵(通期)*
*半期で同タイトルの作品に展示替えをします

葛飾北斎「賀奈川沖本杢之図」
すみだ北斎美術館蔵(前期)
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